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目ざとい

次男がまだ保育園か1,2年生の頃だった思いますが、ある時クスクスと笑いながら、
「どうしてママから来るメールはいつも敬語なの」と訊いてきたことがあります。
「ははは、そりゃ喋る時と違って、文章だとなんとなく敬語になっちゃうんじゃないかな」
(いや、まてよ・・・、
なんでメールの中身知ってるんだ・・)
そういえば停車中にスマホをいじっていた時、いつも後ろでごそごそしている次男が妙に静かだな、違和感を持ったことがありました。
子どもは常に背後から大人の隙を狙っているのです。

昨日はこのようなことがありました。
新一年生のK男君が参観が終わり、昼過ぎにBigFootに来ました。
朝からきているメンバーは外で段ボール工作をしたり、おもちゃで遊んだり、映画をみたり、それぞれが実に穏やかに遊んでおりました。
K男君はBigFootで未体験のスライムに興味を示しました。
今スライム作りを始めてしまうと、「私も」「私も」となり、せっかく穏やかな時間が振り出しに戻ると考えましたので、私は今のうち、とこっそりと引き出しから洗濯糊を取り出し、K男君のトレーに注いであげました。
そして素早く洗濯糊を引き出しに戻しました。
背後に気配を感じました。
「スライムやりたい」
振り返るとA子さんとF子さんが立っていました。
私はとっさに「あー、K男君で最後の洗濯糊使いきっちゃった、残念残念。また今度」といいました。
二人は合点のいかない顔をして首をひねっていましたが、そのうち諦めたようです。
私は裏取りをされたらまずいと思い、2人が向こうに行ったすきをみて、すぐさま洗濯糊2本を外の道具箱の奥底にしまいこみました。

これもずいぶん前ですが、A子さんは材料をどぼどぼと使うので、絵具を手の届かない上のほうに仕舞ったことがあります。「分量を守ってください」という条件で下におろすつもりでしたが、朝来たA子さんは上にある絵具に見向きもせず、違う低い棚にあるスタンプ絵具をいそいそと取り出し、平然と絵を描き始めました。

BigFootの裏手にはプレハブの別棟があります。
ここは普段は使用することはなく、施錠をしてあります。
この前新しく入ったL子さんに、「ここは普段はあまり使わないけどね、なんかうまく使えないかと考えているところ」と裏手のプレハブ前で説明していると、本事務所の扉がガチャガチャと開き、『先輩』でもある友達のC子さんが出てきました。「そうそうL子ちゃん、ここはね、たまにプールの着替えで使ったりね」といいながら
「あれ、鍵穴どこにさすんだっけ、あれ、あれ、おかしいな」
鍵を片手にもち、プレハブの扉を開けようと試みています。
「ああ、Cちゃん、ありがとう。こっち、こっちの鍵穴、そっちは使わないよ」
私は説明し、無事プレハブの扉を開けました。
「ほら、ここ、いいでしょう」とC子さんはL子さんに部屋の内部を紹介しています。
私も「そうそう、ここはエアコンも効くしね」といいながら
(Cちゃんもさすが3年生、ずいぶんと気が利くもんだ)等と感心していましたが、ふと
(あれ、待てよ。鍵の場所・・・)
鍵は手の届かない場所にぶら下げてあるはずなんですが。

鍵などの保管場所は改善する必要がある、と思う一方、子ども達はこれ以上はやってはいけない、境界線もよく理解しているとも感じます。
大事なときは必ず確認してきますから。

それにしても、よく見ているものです。
子ども達が気配を消しているとき、それは大人の背中をじいっと観察している瞬間かもしれません。