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鈍感力
前職の頃ですが、その日は暑気払いをしようとある先輩と居酒屋に行きました。
席についてから「やっぱり組合っていうのはさあ、ああ暑い」といいながら先輩はネクタイを緩めました。
その瞬間、私の目は先輩の襟元にくぎ付けになりました。襟元にTシャツの赤いタグがはっきりと見えていたのです。
「結局さあ、組合の意義っていうのは」
(しかもタグが透けていない。これはもしかして、前後ろだけでなく、裏表も反対なのではないか・・・)
「しかし最近入りたくない人もいるのは嘆かわしいよな」
(こういうシャツなんかな・・)
「きいてる?」
「は、はい・・」
「逆にさあ」
もはや私の耳に組合論が入ってくるような状況ではなく、私は意を決しました。
「す、すいません。もしかして、シャツ逆なのでは・・・」
「逆?ああ、ほんとだ」と先輩は襟元を一瞬触り、
「そもそも組合っていうのはさあ」
なんとその後も組合論を続けたのです。
意に介さないとはまさにこのこと、私なら赤面してトイレに着替えに行ったことでしょう。
その先輩は以前も割れたジョッキに気づかずに、唇から流血したまましゃべり続けていたこともありました。
恐るべきパワー、あやかりたいものです。
(写真は生き物コーナーです)