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砂浜のほうから「ここ貝殻とれるんですか?」という声が聞こえてきました。
観光客と思われる二人の女性が、砂浜にいる人に向かって声をかけているようです。
私たちは、通路で貝殻を土嚢袋に詰め、帰り支度の最中でした。
片付け中のA子さんの手が止まりました。
「あの人、貝探してる」
A子さんは土嚢袋を手に、突如、砂浜に走り出しました。
それを見た他の子達も、一斉に走り出しました。
「わたしたち、こんなにたくさんとったんです」
突然取り囲まれたお二人は、少々驚いた様子でした。
子ども達は数枚の貝殻を取り出しました。
「よかったらどうぞ」
お二人はすぐに状況を理解されたようです。
「ええー、ほんと!もらっていいの?」
お二人の声は弾んでいるように聞こえました。
「すごいね、いっぱいとれたんだね!」
「クラゲもいたんだよ、あの人がクラゲ死んでるのに手でつついてたんだよ」
と言って、A子さんは私のほうを指さしました。
そして「私たちビッグフットから来たんです」と補足説明もしてくれました。
みんな、とても笑顔でした。
子ども達が帰ったあと、食品パックに分類された大量の貝殻をしみじみとみつめ、今日を振り返りました。
子ども達にとって、今日の貝殻は大切な「宝物」なんだろう。
どんぐり、松ぼっくり、花びら、バッタ、石、蟹・・・
いままで、たくさんの「宝物」を持ち帰ってきました。
(いや、まてよ・・。)
振り返ると、だいたい一週間で忘れ去られるケースが多いことに気付きました。その多くはその後、「遺物」「残骸」としてベンチに残されます。
(うーむ、勝手に捨てるとたまに思い出すし、かといって面倒みるわけでもないし・・)
年末の大掃除では子ども達の「意向」を十分おききした上、仕分作業に入るつもりです。